和の國ブログをご覧の皆さま、こんにちは。
「熊本ゆかりの染織作家展」実行委員の安達絵里子です。

そこここに紅白の梅を眺めることができる、うれしい季節となりました。
外出時にはウールの厚いコートに別れを告げて、縮緬のコートや羽織を着るべきか、それとも……と迷う頃でもあります。

さて、今回の「熊本ゆかり便り」では、私がこの冬じゅう毎日愛用しており、これからの春にも重宝しそうなショールをご紹介します。

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和の國前で撮影した國さんと私。
2月の寒い日でしたので、私は黒のベルベットのコートを着ております。
ふたりの衿元にご注目ください。

國さんはブルー系、私はピンク系の地色違いで、はからずもお揃いとなっています。
これは五家荘で染織をされている黒木千穂子さんの作品です。

黒木さんといえば、「技術の黒木さん」「五家荘の自然を生かした豊かな染め色」で知られています。
ショールは小品でありながら、黒木作品らしい醍醐味が感じられます。
もっと作品に近づいてみましょう。

私は贅沢なことに黒木さんのショールを2本所有しており、着用している写真とは違う方のショールのアップ写真です。
平織部分から浮き出るように地模様が織り表されています。
これは「めがね織り」という技法によるもので、めがねのレンズを横に並べたような形が特徴です。

「めがめ織り」は「4枚綜絖」といって、4枚の綜絖に通した経糸を、織機の踏み足4本で踏み分けて開口部を作り、そこに緯糸を差し入れて織り進めます。
「間違わないよう緊張するけれど、織るのは楽しい」と微笑む黒木さんです。

手織りの作家物ならではの情趣ある地風は、「使って良し、触って良し、見ても良し」のいいことづくめ。
「めがね織り」は見た目にも楽しいしゃれた模様ですが、その織り組織によって厚みが生まれ、保温効果もあるのでしょう。とてもあたたかいのです。

そのうえ絹物のしなやかさもあるのですから大変便利で、もうこれは家の中にいても、外出する時にも、私の皮膚の延長でもあるかのように、いつもいつも身に着けていることに相成るのです。

オレンジともピンクとも定めがたい深みのある色合いもたまりません。
主にポンポン草という、五家荘に自生している麻の一種から得た色です。
黒木さんによれば、3月頃は濃い色、7月頃は薄い色が得られるのだそうです。

弥生3月は、いよいよ生命の芽吹く季節。
植物全体で生命力あふれる季節を迎える準備として、濃い色を蓄えているのでしょうか。
何とも神秘的な話です。

ショールは1点ものではあるものの、黒木さんはこのタイプのショールをシリーズで織られていて、色違いがまだ少しばかり黒木さんのお手元にあります。
興味を抱かれた方は、ぜひ和の國へお問い合わせくださいませ。

黒木さんの作品世界は、きものや帯でぜひ味わっていただきたいと思っていますが、小物も手軽に身近に堪能できますので、オススメです!
次回は5月となりますが、また小物の楽しみをご紹介しようと思っています。

今月もどうもありがとうございました。

熊本ゆかりの染織作家展実行委員 安達絵里子