また今日から一週間のスタート。車中よりしらじらと夜が明ける風景を眺めながら、職場へと向かう。モネはどんな気持ちで朝日を描き続けたのだろう。まばゆい太陽が心まで暖めてくれる。猫の手も借りたい中、10年以上前からのお付き合いのお客様で、月曜日着付けの助手をしてくださっている野田和子様に今日より、週に一度お手伝い頂くことになった。当面は火曜日。早速、半衿付けの用も入ってきた。家内も料理教室にでかけていたので、この巡り合わせは神業だ。神業といえば、今病気療養中のスタッフ、佳奈さんが訪れた。着付の折、和子さんが熱心に教えていた愛弟子との再会ともなった。 ボクは、和の國便り112号の入稿でき、お昼にやっと一息。着物は、月並みのウール(栗茶色・崩し)に戻った。夕刻は、結城紬の別注が一年がかりでやっと上がってきたので、由美子さまにご覧頂いた。美しい。地入れ前だが、広々とした結城平野も目に浮かび、織手(宮崎織物・直子さん)の実直な姿を思い出すことができた。 日が暮れて気温も下がってきたが、熱気ムンムンの出来事がある。ご縁で知的障害者の方々に、阿蘇や熊本城を書いてもらっている。元は、「火の国染め」が発端だった。その過程で、綺羅星のように輝きを放つ絵に出会った。谷川砂季さんの作品だ。特に動物の描写、目の表情が素晴らしい。砂季さんの書いた絵を見て、「阿蘇山だけでなく、うさぎさんなど書いて見ませんか?」とお願いした。一ヶ月が経ち、京都から、その絵をモチーフにした…絵にもかけない愛らしい帯が出来てきた。さきさんのお母さん、おばーちゃん、踊りの先生、白坪小の大城由紀子先生、春香さんから、感嘆の声があがった。