藤崎宮秋の例大祭が近付いてきた。 随兵寒夜とは、よく言ったものだ。小格子の綿麻の着物に絽目の袖なし羽織を着て日常業務に当たった。夜チョッと出かけたが、袖から入ってくる風も寒いぐらいだ。「つれづれ直せ(秋支度をせよ)」と、提琴家たちが教えてくれた。