今日は、グレーの縞の木綿の着物、グレーにグリーンのパッチワーク風の陣羽織を着た。その陣羽織は、着尺で羽織を作っているので、2m強程の残布ができる。残布を2組組み合わせて陣羽織を作っているので、チョッとお洒落な感覚で羽織っている。その場合、あまりくだけた格好にならない為に、足袋などは、無地(グレー)を履くようにしている。 帯は、重要無形文化財「喜如嘉の芭蕉布」の角帯を締めた。この時期になると、無意識のうちに芭蕉布を締めたくなるが、抜けるような青空、汗ばむ気候が沖縄を思い出すのかもしれない。芭蕉布と言えば、室町の加納織物産のご縁で平良敏子氏の工房を訪ねたのが一昔前となるが、鮮明に焼き付いているのが、平良敏子氏の右親指である。約3年間、芭蕉布と言う植物繊維を作り出すために畑の手入れもさることながら、糸作りの為に体がそして親指が糸づくりの為の大事な匠の道具ともなっている。苧剥ぎ(うーはぎ)などの仕事というか、芭蕉布自体、平良敏子氏の親指なくして、決して生まれてこなかったであろう。