爽やかな一日、木綿のきものがぴったりだが、下着に若干の変化をつけた。汗ばむ時の木綿の着こなしは、グレーのVネックのTシャツに木綿を着て、そして陣羽織(袖なし紗羽織)が定番であるが、微妙に肌寒さを感じたので、下着を「鯉口(こいくち)」にした。 鯉口とは、7分袖の柄入りの下着のことで、祭りの肌着のイメージがあるが、袖から覗くトンボの柄や、ひょうたん柄などお洒落なものばかりである。羽織に「裏勝り」という言葉があるが、普段見えない所にお洒落を醸し出すのが、本当のお洒落さんかもしれない。また、袖口から覗く下着をみることで、なんとなく誇らしく感じてしまうのは、何故だろうか。 その柄が好きなのか? 見えないお洒落を楽しんでいるという優越感なのか?いずれにしても、下着一枚違うだけで、こうも心に感じるものが違うのはなぜだろう。綿の肌触り、柄のお洒落さは、和服ならではの最高の魅力だ。