着物エッセイ 茨木國夫 着物923 和ごころ 熊本市中央区 着物専門店 きものサロン和の國

和の國ファミリーの皆さま、こんばんは。着物923こと茨木國夫でございます。
店内では第4日曜日恒例?の「月いち着物の会」が開催されています。
今日の主菓子は、「星月夜」。熊本市・たちばなさんのご製です。

今回は、「浴衣の着付け」のレッスンがあっています。
盆踊り用の指定浴衣の丈が短いという参加者さまのリクエストで、その場合の着付け方法のお勉強です。

また今回は、和の國の室礼(しつらえ)をお話しさせていただきました。おかげさまでたくさんの好きなモノに囲まれているな〜と改めて思いました☺️


 
さて、「和ごころエッセイ」を書いてみました。
今回は、「着物」と「おかげ様」がテーマです。
ぜひ、お付き合いください☺️


 
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#4【着物はおかげ様がたくさん】
「おかげ様」と言うと、まず思い浮かべる言葉がある。
「おらがおらがの『が』を捨て、おかげおかげの『げ』で生きよ」。
江戸時代後期の僧侶・良寛さんからのメッセージだ。

出典は、仏陀(ブッダ)の教えの「忘己利他(もうこりた)」。
「自分のことを忘れ、他の人々のために尽くせ」とのことだが、耳が痛い話だ。
しかしながら、「おかげ様の心」が少ないと、人間としての真の豊かさは味わえない。

私たちきものサロン和の國は、創業107年を迎える。
これまでご愛顧くださった皆々様のおかげで、今日がある。
着物を製作してくださる方々の、匠の技も冴えわたっている。
そこには、様々な人々のおかげ様が存在する。

紬の着物の場合、着物の原材料となるお蚕さんを育てる人、お蚕さんから糸にする人、糸を染める人、染めた糸を織る人などなど、様々な工程を通して、着物1枚分、約13mの反物が出来上がる。

全国各地の作り手から、着物の反物という形で、京都の仕入先に届く。
目利きをしてくれた仕入れ先から、僕たちもそれぞれの店の好みで仕入れる。
「これ良いですよ!間違いないですよ。」と調和の時間を過ごし、お客様にお求め頂く。
お求め頂いた商品は、ふたたび京都へ。湯のしやガード加工などをしてくれる人の手へ渡る。
加工後、京都から戻ってきて、神の手を持つお仕立屋さんへ。
丁寧に縫われた着物を検品し、お客様へお届けするという具合だ。

一枚の着物に、10名以上の人の手がかかっている。
それぞれが、己の仕事に真剣に向き合っている。
自分の仕事をきちんとやること。
このことこそが、次の職人さんを思いやる『和の心』でもある。

モノを通じて心が通い、一つの着物が誕生する。
多くの方々のおかげ様があって、着物に命が吹き込まれる。
まさに、衿が重なる着物姿こそ、「おかげ様の心」を体現した合掌の姿である!

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今日のエッセイはいかがでございましたでしょうか。。。
どんなことを思い浮かべましたか?
ぜひ、お聞かせくださーい♬

引き続き、どうぞよろしくお願いいたします!
明日火曜日は、和の國定休日です。



【新・参加者募集中❣️】
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『月いち着物の会』
と き:8/27(日) 午後11時〜(約1時間+α) 
ところ:きものサロン和の國 
会費:1,000円(着物姿の方は500円OFF)
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ご参加希望の方は、ぜひお早めにご連絡ください。
開始前に、和の國での着付け・お着替えも可能です。
月いち着物の会前後は、和の國でゆっくりとご歓談ください☺️