昨晩から仕掛けていた仕事(雑務)が終わったのが午前4時過ぎ、一時間ほど仮眠をして、藍の小格子の木綿の上にお気に入りの紗の陣羽織を着て、午前6時半に京都へと向かった。私にとって、飛行機だろうが何だろうが、着物というのは当たり前であるが、やはり視線を感じる。この季節の紫外線と視線はどちらが強いであろうか?京都へ向かうといずれも心地よくなってくる。 仕入先を精力的に10件ほど廻り伊丹発熊本行最終便で午後9時半頃帰宅するやいやな、恩師のお通夜へと向かう為に、事務所で急ぎ濃めのお召に紬袴へと気がえ、黒の紗羽織を着て向かった。正直、通夜や告別式ほど和服が目立つ場所はないが、「最高の日本民族衣装で、お送りさせてもらいます」と合掌することで、私の気持ちも天へと向かった。 6月1日、早朝から16時間に渡る和服姿で、新たな月がまた始まった。