ここ一ヶ月で、喪の装いをしたのが3回目。午後1時に告別式ということでもちろん、和服姿で式場へと向かった。「きもの宣言」をして間もない頃だから、一昔以上前の話だが、夏の告別式の折、絽の紋付(日向紋)をつけ夏袴を履いて参列した時、逃げ出したくなるほど視線を浴びた。それから、「男の喪服」恐怖症であったが、回数を重ねるたびに、違和感のない和服で参列することが、やっと出来るようになった。 まず、半衿はグレー。着物は墨黒の単衣御召に、黒の紗羽織、羽織紐は、同色共布なので羽織の紐を考える心配も全くない。帯は西陣織の光を抑えた濃紺の山水模様。足袋は、黒足袋(orグレー足袋。雪駄は、畳表にグレーの花緒にチは黒色。持ち物は、香典袋に数珠と御霊前の水引。左の袖の中をポケット代わりにして、100円コイン数枚。お腹には、もしもの時の為に、和手ぬぐいを一枚(横4つ織の、タテ三つ織) 過日はより親近感のある方の訃報だったので袴を履いてより衿を正して駆けつけたが、今回は袴まで履くと大げさすぎるとの判断を下し、羽織・着尺姿にしたが、袴を着けなかった分、足袋は黒足袋を履いて、喪の気持ちを表現した。スーツが全盛期の時代、和服を着るだけで目立つので、訃報の悲しみを衣服で伝えれるような…控えめな黒色ベースの和服で、家紋も控えめさを感じるヌイ紋の羽織などが無難。また、通夜、法事などの装いも上記同様、もしくはほんの少々明るめの色合いを持ってくる程度で、基本は、光らなく控えめの黒ベースのコーディネイトがベストだ。