本日3日から7日まで「秋冬の新作帯展」なので、京都から仕入れたり応援(委託)商品に朝から値入れをし、ディスプレイも総入れ替えをする。慌ただしく11時の開店を迎えたら、早々にお客様にご来店頂く。常連さんなので、私の作務衣姿を悟り「今の内に、お着替えどうぞ」とお声かけ頂く。よって、急ぎ綿麻の小格子(薄墨色)に麻の帯を締め店頭に立つ。角帯を締め一日が始まった気分だ。有り難いことに、その一番目のお客様に、一目惚れして仕入れてきた「洛風林」の八寸帯をお求め頂く。初日からとても縁起が良い。また、「熊本ゆかりの染織家展」の打ち合わせも出来た。 夕刻は3組のお客様が重なり、珍事が発生した。過日「雪花絞り」をお求めくださった幸子さんがまずお出ましになりスタッフの妙子さんと3人で話をしていたら、康博さんが来店。氏は男の着物の仕立上りを取りに来られた。そしてその文人絣の着物をご着用なさっている時に干支の話になり、幸子さん、康博さん、妙子さん、私とそこにいる全てが「うし年生まれ」ということが発覚した。その話をしているさなか、いつも着物を求める時人の3倍は悩む千春さんが来店。冗談で「ちーちゃん、もしかして丑年生まれ?」と尋ねたら、「どうしてですが、そうですよ」との事。店内は楽しい笑い声と「え~、、凄い~!」の連語。裏干支(ひつじ年)の家内に写真をとってもらったが、5人すべてが丑年とは、驚き桃の木であった。嬉しいやらびっくりで笑いは絶えず、小学校の時にずっと手をつないでいたような連帯感が生まれ、ほのぼのとした空気に包まれた。 そういえば、本日お求めの帯のタイトルは「夢の中へ」。羊が一匹、羊が2匹…をモチーフにしたものだ。牛年生まれと裏干支の羊の組み合わせ。ご縁の妙、ご縁の不思議さを感じずにはいられない。今夜はいい夢が見れそうだ。