午前中、NPO法人きもの普及協会の理事会を、当事務局の和の國で催した。この会は私が代表理事という立場なので、衿を正す装いをした。麻の衿がついた半襦袢、柿渋染(薄物)の着物、漆黒の紗羽織だ。当和の國も、帯展の催事中。「午前中よりお客様はそんなに多くない」と思っていた。しかし奥のテーブルで会議中、二組のお客様にお立寄り頂いた。目の前にお客様。お着物を求めたいご様子。嬉しい誤算だ。掌(タナゴコロ)になりそうだったが、その光景を横目にしっかりと「きもの普及の為の会議」に中心軸を置くことができた。 お昼の食事後、着物を絹素材から小千谷ちぢみ(栗色・乱れ縞)に着替え業務にあたった。ほんの少し痩せたせいか、絹素材だからか、着物のサイズが大きすぎるような感じがしたからだ。慣れ親しんだ着物で、午後8時半まで接客。まさに「千客万来」。感謝を胸にアグレッシブな一日が、過ぎていこうとしている。 茨木國夫 拝