将軍さまのお出まし。僕にとっては、好都合。何故かと言えば、深呼吸しても空気は美味しいし、姿勢もシャンとし、動きも早くなるからだ。袖口からは、ビュービューと北風が入ってくるが、着物は、お腹周りは何枚も重ねているので、やはり暖かい。肌着1・襦袢2・着物2の計5枚はお腹を保護してくれている。そこに、厚手の合わせ仕立ての帯が三周廻る・ゆえに6枚。合計すると、何とお腹周りを11枚の布がまいていることになる。どうりで暖かいはずだ。催事も終わり、普段の生活に戻ったので、今日は、単衣仕立てのウール(栗茶・崩し)に、堀絹子氏の紬織りの帯を締め、漆黒のトンビ(カシミヤ)を羽織り、颯爽と午前中「こくごの学校」に出かけた。 午後は、過日の染織家の方々がお見えになる。僕の中では、染織家それぞれの作品がお嫁入りして欲しかったが、申し訳ない気持ちでお返ししたりする。しかし、会の主旨をご理解くださり、「また、来年に向けてより良い作品作りに取り組みます。」と、力強い言葉も頂戴し、胸をなでおろした。