菊池「わくわく温泉」で朝風呂を浴び、いろんな荷物を持っていつもの藍染めの作務衣を着てその上にグレーの袖なしの裂織(さきおり)を着て出発。まだ今日はそんなに目立った渋滞もなく、午前7時半には店に到着する。そこには、でんと構えてくれているお店が、待っていてくれた。当たり前のことだが、一からお掃除。清々しい気持ちだ。やっぱり体を動かし、仕事をしている時がいちばんだ。ほんのチョッと風邪気味だったが、店に入るといつの間にか元気になっていた。 秘蔵の「菊池洋守氏」の作品を展示していく。我ながらその作品に惚れ惚れする。よくも同じ糸を使いながら、織に変化をもたせて七変化の織が出来るものだ。本当に美しい。ふと、「東京でもこの催事をやれば喜んでもらえるのでは?」と思った。ディスプレイ終え、一度事務所に戻り着替えた。今日は気分新たに、杢糸使いの結城紬(高機)に、目引きをした袴を履き、足袋も白足袋を下した。袴を履くと背筋が伸び、やっぱりしゃんとする。そして白足袋になると心がリンとし、新鮮な気持ちになる。 小雨がちらつく中にも、お客様に恵まれた。新年早々、ご用命も頂いた。「NPO法人きもの普及協会」に男性の方もご入会頂いた。仕立でお世話になってる上田和裁の社長も着物姿でご挨拶に来られた。特に男性の着物姿は数倍嬉しい。「僕に感化されて着物を着始めるようになった」と聞く。もったいないほど、有難い。 夜は、熊本西ワイズメンズクラブの新年会(於:KKRホテル熊本・4階まつり)に、マントを羽織り出かけた。ご縁を頂き、「和の食事のテーブルマナーと、お抹茶の美しい頂き方」ということで、一緒にお食事を取りながらお話しをさせてもらう機会を頂いた。いろんな機会を与えてくださることで、実は僕自身がいちばん勉強になっている。改めて、「『着物パワー』=『着物の力』を信じ、全身全霊でこの道を突き進む」と、自分に言い聞かせた。