秋の着物姿 着物のコーディネート 熊本市中央区 着物専門店 わのくに

過日6日・土曜日の夜、見事に台風が過ぎ去ってくれたおかげで「新作能」を見ることができました。
美香さまにご縁を頂き、僕の席は3列目・正面の席でした。
それよりも二つ前の1列目の御席には、我らが絵里子さんがお座りになられていました。
一つ後の席には、マスクをした糸井重里さんご一行も見受けられました。

午後7時、神主様の神事、火入れ式など厳かな儀式から始まりました。
翌日7日の「熊本日日新聞」の一面には、大きく取り上げてありました。
以下、原文です。

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作家の石牟礼道子さん(2月死去)の原作で、舞台化された新作能「沖宮[おきのみや]」が6日夜、熊本市中央区の水前寺成趣園能楽殿で初上演された。人間国宝の染織家・志村ふくみさん(94)の工房(京都市)で織られた鮮やかな能衣装が、人の死と再生の物語を彩った。

能の舞台は石牟礼さんの故郷・天草。干ばつに苦しむ村のため、少女「あや」が人身御供[ひとみごくう]として海の「竜神」の元へ流され、天草・島原の乱で死んだ天草四郎に導かれる。原作は2012年の発表。石牟礼さんが志村さんと協力しての舞台化を望んでいた。

四郎を能楽金剛[こんごう]流若宗家[わかそうけ]の金剛龍謹[たつのり]さん(30)、あやを豊嶋[てしま]芳野さん(9)=いずれも京都市=が上演。石牟礼さんがイメージしていたあやの「緋[ひ]色」と、空や海を思わせる四郎の「みはなだ色」の衣装が、笛や太鼓の音に合わせて夜の能楽殿を舞った。約420人の観客は野外の席から鑑賞した。

20日に京都、11月18日に東京でも上演される。チケットは完売。(飛松佐和子)
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下記の画像は、「産経ニュース」より。
キャプションは、「初上演された作家石牟礼道子さん原作の新作能「沖宮」=6日午後、熊本市」と記されていました。

志村ふくみ氏 沖宮 水前寺公園 熊本市中央区 着物専門店 わのくに


 
「沖宮」を演じる緋色(ひいろ)の衣の「あや」(右角)と、みはなだ色(水色)の衣の天草四郎(中央やや右)。左の赤い髪は竜神でいずれの衣装も、かの志村ふくみ先生が手掛けたものです。
今回の作品は紬織なので「能装束」とは言わず「能衣装」と言うそうですが、いずれも力強く舞台映えする本当に素晴らしい着物でした。流石です。脱帽です。数年後は、美術館か宮内庁か…どこかに嫁ぐのでしょうか。。

また、天草四郎がその紅花で染めた緋色(ひいろ)の衣を両手に持つ場面がありました。
「十六(じゅうろう)」という能面をつけていたのですが、本来は無表情である能面がほんのり赤く色づき優しい表情に見えたときは、全身鳥肌がたちました。
余談ですが、和の國にある志村ふくみ先生の作品の一つは紅花で染めたお振袖で、「雛衣」という銘がつけられてます。

最後の最後、橋がかりで竜神にあやが手を引かれていく「道行き」の場面には、奇跡が起きました。
なんと、天神様が僕たち400人の観衆の上空から雨を降らしてくれたのです。
こうも感動的な新作能が完成したことによる、石牟礼さんのうれし涙だったのでしょうか。
それとも。。。



 
誠に美しい能衣装だったので、頂いたパンフより掲載させていただいています。

志村ふくみ 新作能 沖宮 水前寺成趣園能楽殿 熊本市中央区 着物専門店 わのくに

志村ふくみ氏 沖宮 水前寺公園 熊本市中央区 着物専門店 わのくに



いつもありがとうございます。
世間では、三連休も終わり明日からまたスタートですね。
和の國は、明日火曜日は定休日をいただいています。

また、10日水曜日からどうぞよろしくお願いいたします。
実り多き素敵な日々をお過ごしください。  拝